Trick or treat/月乃助
銭をなげる
良心に 喜びごとやうれしさと、
「 幸せになりなされ
道にまよわぬように いきなされ
降り敷く月明かりの 夜一夜
手づからに
獣たちは、夜気の香りを 確かめる
「「 ありがたや ほんに
ありがた や
月夜のひめごと
旅芸人のものたちは、草の上に身もだえ
蛇の旧き皮を はぐように
我身が その昔そうしたように
化粧か装束か、
重き罪や穢れを
ぬぎさって しばし やすらい
つぎには、人へと
変化(へんげ)して
みせた
}
戻る 編 削 Point(9)