飯島耕一さんとのいくつかの出会い/中川達矢
 
いには持って帰ることを忘れてしまった。
 (結局、今年になって神保町の田村書店で購入したのだが…)

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 これもまた僕が大学4年生の時、と言っても、卒業式を間近に控えた時期のこと。僕が詩を書くきっかけを与えてくださった詩人の先生が大学を退官されるということで、研究室の整理をお手伝いした時のこと。
 先生の整理をお手伝いしたのは、もしいらない本があれば頂こう、という下心があってのことだったが、先生との信頼が多少なりともあったからこそ、その整理をお手伝いすることができたと思っている。整理中、先生は「この人はね…」「この本はね…」と様々な本について大事そうに語ってくださった。
 その語りの
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