鶴のおんがえし/月乃助
 
手のひらにうけとめ、


「「 まわりを気にしては、利口ものの顔で
   あたしは、あとどれくらい
   この 生ぬるい 長い 平坦な道を
   歩まなければいけないの


荒(すさ)んだ街の風に、ゆかりらしものに気づかされた


きみは、うつしみ 夜は物語の
 戸をたたき、


「「 …・道にまよう娘でございます。
     終電ならなおさら すでにいってしまいました。
     どうか一夜なりとも、雨露をしのばせていただければ……・



みつめる 赤いまなざしに



 「「 あたしは、あたしの羽をむしっても、
    あなたに、、
    礼を するからね。











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