作文なんてやめちまえ/南条悦子
 
かさぶたみたいに乾燥した
喉がかわいた
ごくごくとカルピスを飲む

また喉が乾いた
ごくごくとカルピスを飲む
泥水を飲んでいる気分だ

瞼が重い
腐った卵ににた丸いメガネをかけて
雨上がりの虹を歩いていくよ

喉がかわいた
ペットボトルを見た
水がなかった

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