茜のあぜ道を/
フゥ
茜に染まる細いあぜ道を
どこまでも歩いていく
猫じゃらし草一本揺らし
ぽつりと影は長く伸びゆく
赤い赤い彼岸花は
黒いレース縁取られて
いくついくつさようならを
焼き付けまた歩いていく
汚れた白スニーカー
小さく跳ねゆくように
自転車ベルが流れて
誰かがまた通り過ぎた
しおれて捨てた草笛
拾った四つ葉クローバー
二つの影が一つに
あなたと重なればいい
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