とある詩人へ/ヒヤシンス
健全な夕暮れに秋の冷たい風が吹く。
私は人生の喜びを一人の詩人に教わっている。
心の師は人生を達観している。
そのため私は私の境地を再確認出来るのだ。
疲れた頭に師の言葉の数々が染み渡る。
全てを愛し、全てに歓喜し、全てを味わう。
泣きたい時には共に泣き、可笑しい時には笑い合い、
常に何かに感動し、それを人に話さずにはいられない。
本物はその書き残したものに全てが込められている。
だから読み手に浸透し、深く心に刻まれるのだ。
私の拙い言葉で師の真実を汚すことはおそろしい。
だが師よ、私はあなたに助けられたのだ。
誰がなんと言おうとも私にはあなたの言葉が伝わってくるのだ。
夕暮れ時の秋の空。私はあなたと共に在る。
戻る 編 削 Point(11)