苦いのは、好きじゃない。/瑠依
 
自由を求めた深夜二時
切れかけた蛍光灯がちらついて
たまにはいいだろう、
インスタント麺に湯を注ぎ
背徳は美酒のようだと笑った

呑めやしない珈琲のかほり
まるで大人になったつもりで
テレビに映る政治家にダメ出しなんか、
してみたりするんだ

大人になんてなれる気がしないって、
そうやって思春期ぶってみたけれど
あの日作ったラーメンは
どんどんのびてゆくばかりで

いい大人だろうに、
まだ自由は掌に掴めないでいる
砂糖のどっさり入ったジュースの好きな僕のまま
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