おしまいと湿度/鈴木陽一レモン
 
きみがラブラブであった頃の 思い出の欠片ではないのか

ずいぶんと古くなって
汚れっちまっているものの
ジュゴンくんに何も罪はないだろう
(じゅごー)
(わるいこと、したでしょうか)

「焼かれて、灰になって、空へ舞い上がり、いずれ
 どこかで誰かが吸い込んだ、その胸のなか
 新しい花、咲かせるのかもしれん」

思い出は灰にならない
もし死んでしまうのだとしたら
それでもいい
たとえ灰になっても、抱きしめるよ



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