山荘の灯 /
服部 剛
古い山荘の天井から
電球が外れたまま、黒いコードが
吊り下がっている
あそこに
寒村の夜をも照らす
ひとつの明るい電燈の
幻を視るのは
霊の世界にいるひとと
密かに
交心することかもしれぬ――
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