しんちゃんとてすと/自転車に乗れない女の子
それがしんちゃんの答えでした。
だから何も書けませんでした。
しんちゃんは小学生になって6か月目でしたが、初めて100点以外の点を取ってしまい、泣きそうになりました。
生きる価値なんてないと言われているような気持ちでした。
涙目でいると、さっきまでマゼンダばかり眺めていた友子ちゃんが、こっそりしんちゃんに耳うちしてきました。
「あたしの答え、教えてやるよ」
しんちゃんは嬉しくて仕方ありませんでした。
そして友子ちゃんから受け取った友子ちゃんのテストを友子ちゃん以外の人にバレないように開きました。
『問10・あなたは何のために生きてい
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