イメージハイ/朝焼彩茜色
 
って 揺れていた

船酔いで寝付けなかった 昨夜の海原の創り出した波

見上げた星の名前は疎く 他の衛星のリリスを想っていた サイエンスフィクションを
仕上げていた 愛するあの人も登場させて 恋愛物語をテイク10くらいやり直し

夜中の撮影にもう眠りたかった 体は疲れていた 頭は無邪気だった
命令を下せずに 役者の妥協した演技力に 溜息と欠伸が氷結と湯気を繰り返していた

眠りたかった 

されど描きたかった 頭は情熱を跨いで腕を振って歩いていた 生き生きと
胸張りながら 射止める矢を煌かせていた この美しい世の芸術に
イメージハイは止まらない 働く働く頭 それに従った心

眠りなんて重要かと問う 老いを知らない精神力に 透明な魂は 進む進む光速と戯れて
二重螺旋ライセンス想像入り口を 片言とウインクで顔パス

愉しみを嗜む自分に好意的な行為

それで良かった思う 昨夜の寝付けない夜に
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