雅楽/朝焼彩茜色
 
竹に数箇所 指を塞ぐ穴を開けた 息吹けば音が涼しげに貫ける
誰かが奏でて 私の心の穴を塞ぐ

竹の佇む容姿に囲まれ 包まれ そのなめらかさに 凭れる
誰かの軸と共有する 土の香りと爽やかな湿度に

 呼吸の数だけ 色がある

竹の佇む寝息に 夢の中で 想像の奥で しおらしく語る唇
誰かが現れて 私の表しを巧みに卓越を誇ってゆく 厳かに 細めに 共に

 呼吸の数だけ 星がある




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