いつかの夏の日記 みたいなものあれこれ/佐東
がした
8月30日
扇風機に向かって
喉の下の辺りを水平に
チョップしながら
シ ュ ク ダ イ 卜 ハ ナ ニ カ? ワ レ ワ レ ハ シ ラ ナ イ
と宿題の無い惑星から飛来してきた宇宙生命体を風呂上がりに演じていたら
お母さんに 後ろから頭をはたかれた
頭にきたので Tシャツの首の部分を頭に引っ掛けて
ジャミラだぞぅ!と応えた
まるっとスルーされた
まだ陽の残る 夕闇のベランダ
夏の終わりの星が 静かに瞬いている
秋の訪れを告げる虫たちの声が
風にのって漂ってくる
あの辺かしら?
夕闇のベランダより 遙か西方の空を見上げ
ちいさなジャミラが
惑星帰還計画を立ち上げる
8月31日
ずっとゆめをみたままですごしていたかった
戻る 編 削 Point(11)