ひと夏ひと朝/
シホ.N
真昼の陽を
全身に浴び
蒸発しそうな
夏でした
夜中の闇を
吸い込み続けて
窒息しそうな
夏でした
夜明けの空は天高く
苦しまぎれに
起き続けていた
朝でした
夜更けを導く
斜陽へ必至の
朝日を見ている
朝でした
ひと夏きりの
陣は背水
生きながらえて
命からがら
ひと朝ごとに
あらたまる
思いきっての
自分狩り
戻る
編
削
Point
(2)