ひと夏ひと朝/シホ.N
 


真昼の陽を
全身に浴び
蒸発しそうな
夏でした

夜中の闇を
吸い込み続けて
窒息しそうな
夏でした



夜明けの空は天高く
苦しまぎれに
起き続けていた
朝でした

夜更けを導く
斜陽へ必至の
朝日を見ている
朝でした



ひと夏きりの
陣は背水
生きながらえて
命からがら

ひと朝ごとに
あらたまる
思いきっての
自分狩り


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