そうやって君のやさしさであるように/かんな
この頃 奴のことを思い出す
十代
という壊れそうなほどの
脆くできた日々を共にした奴のこと
わたしが幸せになったから
「君もそろそろ愛すべき人を
手に入れたかい?」
そう思うのか。
「君の現在の人生という
レールや彩りの中に
わたしがいないこと、淋しくないかい?」
そう感傷的になるのか。
わたしは今というレールを
走っていること。よかったと思ってる。
その結果として
君にはもう会わないと決めたこと。
まちがいではないと思う。
だから時々思い出すのは許してほしい。
そして勝手な想像をすること、笑ってほしい。
君が誰かを愛し、結婚
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