クチナシの午後/カマキリ
エアコンをつけてまどろんでいる
ねむくもないような、とてもまぶたが重たいような
外から、何か求める幼い声がする
めんどうならすべて切ってしまえばいいのに
耳にだけ意識を持っていってしまう
町内放送も、このもぞもぞとした感覚を引き戻せない
理解しようとしているのかそうでもないような
たぶん、星を見に行く話をしている
古い冷蔵庫がガタンとなって
マットレスに溶け込んでいく手足のしびれだけが
やたら研ぎ澄まされた心の中を右往左往する
君の好きな星座が見れたらいいね
見れたらいいのに
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