逃亡癖/
中原 那由多
土砂降りの夜、億劫な足取り
だれきった仕事、荒れ果てた手
フラストレーションは底無し
穴の空いたバケツで水を汲むように
酒を飲んだって、女を抱いたって
腐った心は潤いを知ることはなく
尚も空虚な香りを放つのみ
全て投げ出して、全て投げ出して
地平線の彼方で光となりたい
戻る
編
削
Point
(1)