逃亡癖/中原 那由多
 
土砂降りの夜、億劫な足取り
だれきった仕事、荒れ果てた手

フラストレーションは底無し
穴の空いたバケツで水を汲むように

酒を飲んだって、女を抱いたって
腐った心は潤いを知ることはなく
尚も空虚な香りを放つのみ

全て投げ出して、全て投げ出して

地平線の彼方で光となりたい


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