地獄の闇ナーベン!! の巻/ホロウ・シカエルボク
くなることを懸念して塩、コショウを少しだけ振った。
「胡瓜の輪切りがね、すごく黒ずんでましたね。」
そうして、ラーメンは出来あがった。闇鍋のようなノリだったので、彼はそれを闇ナーベンと名付けた。胡瓜の輪切りはその時にはもう、海辺によく落ちてる破れた投網のようになっていたという。
テーブルに置き、箸を手に取り、いよいよ食べることとなった。まずはウィンナー…予想通り、みそスープと酢の味が上手く混ざり合って…彼はうん、と頷いて麺を啜った。
「あっ…、と思いました。甘いものなんかひとつも入っていないのに、なぜかべっとりとした甘みを感じたんです。それからスパイ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)