地獄の闇ナーベン!! の巻/ホロウ・シカエルボク
 


「あのとき、どうして自分がそんなことを考えたのか、いまでも判らないんです、何かに操られていたとしか…。」
そう語るO氏は、食後だというのに何かやつれて見えた。


話を数十分前に戻そう…鍋を用意し、湯を沸かし始めたO氏の頭に、ある考えが浮かんだ。
(この酢のもの、ラーメンの中に入れてみようか?)
いや、そんな馬鹿な、と、もちろん一度は否定した。だが、あろうことか、ここで彼は、考えを変えてしまうのだ…。

(世の中には酢が入ってるラーメンだってある。あれはいいものだ。確かにトマトも入ってるけど、トマトラーメンなるものだってあるじゃないか。高知にだってトマトラーメンの専
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