地獄の闇ナーベン!! の巻/ホロウ・シカエルボク
 


これは…
今年の六月のある日
高知県高知市の中央部にある
一件の古い住宅の中で
起こった出来事である…


「軽い気持ちだったんですよ。」
その家の住人、O氏(匿名希望)は、台所を片付けている途中で空腹を感じた。
米は炊かなければならない。
何か買いに出てもいいが、台風が九州の方に居て、表は雨がしとしとと降っている。
午後には温帯低気圧に変わるらしいが、今日のうちには晴れ間は期待できそうにない。
何を食べるか、一つは決まっていた。

昨日近所の総菜屋で買った、クラゲの酢のものである。
他には、インスタントラーメン(みそ味)。


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