ドラァッ!な一日/済谷川蛍
若干、絶望的な重さだった。右足全体に稲妻が走った。脱輪させる思惑は露と消えた。しかしもうひとつの目的は果たした。機関士が外に放り投げ出されたのだ。右足の痺れが身体全体に伝わる前にそれを地面に着地させ、おれは右の拳を固く握り締め、後ろに引いた。
ウォオオオオオオッ!
オラァッ!
おれはディーゼルの顔面に拳を叩きつけた。おれとディーゼルの相互に半端じゃない衝撃が伝わる。が、やつが蓄えた莫大なパワーはやつ自身をさらに前に押し進め、おれと少女と犬を粉微塵に吹き飛ばそうとする。おれの全てのパワーを搾り出し、お前のパワーを根こそぎ削り取るっ!
オラオラオラオラオラオラオラオラオ
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