しゅみ/阿ト理恵
 
行ってしまい、ぼくは大学院を卒業できなかった、ぼくはレイモンド・カーヴーのような手紙をきみに書いた、きみからの返事は笑顔
それからきみはぼくの妻になり、スターチスはあの時のままむらさきで、もしかしたら少し色が薄くなったかもしれないが、そんなことはどうでもよく、きみはあいかわらずぼくを殴り、きみのこころがそれでももいろになるのならぼくの皮膚がももいろになってもいいんだ、「しゃみは妻」大きな声じゃあ言えないけどそういうことなんだ。


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