おせんたく/maricat
 
きみが目にした穴は

それは見事な大きさと深さで

真っ黒でいて 純白なのだろう

自暴自棄から身を引けずとも

どこへも転がらない夢を信じている

ことも忘れ 忘れては迷い

いっそこの際 きみを始めとし

両手をだらしなく広げたぼくが また

それはもう見事な穴に

引きずりこまれ

ぐるり ぐるり ぐるり

ぼくを汚していた

美しいフリの上手い 嘘や欲が

剥がれ 丸まり 落ちていった

次は喜びで ぼくを染めるようにと

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