月光/ヒヤシンス
 

銀色に輝くあまたの星達に囲まれて、ぼんやりと我等を照らす満月よ。
あなたのその和的に美しい光にどれくらい僕自身救われたろう。
けっして裏切らないあなたの光の帯が、窓から僕の枕元を照らす時、
輪廻を繰り返している僕の魂ははじめて安らぎを得ることが出来るのだ。

我等全ての魂は、いつの世もあなたを見ているはずなのだ。
幾たび肉体が変わろうとも、その肉体に宿るこの魂は、あなたに恋焦がれている。
僕はそう感じる。
それはあなたが、全てのものに取り繕うことをしないからだ。

美しい月よ。
未来永劫、凛として、変わることなかれ。
全てを見渡し、母性の源となれ。

美しい月よ。
未来永劫、我らを照らし続け給え。
全ての恋焦がれる魂の母となれ。

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