体育の授業中は哀しくなる事が多かった 5/ゴースト(無月野青馬)
「エキストラ・ウォーキング・ゾンビーズ」
あっちこっちで始まっていました
あっちもこっちも吹き飛ばされていました
僕のポジションは端っこでしたから
間違っても先頭にはならなりませんでした
今どきの学園が舞台の漫画、ドラマ、映画、小説、ラノベなんて
何一つ本当のことじゃないです
今更、注目してみても
遅いんです
だって
カテゴライズなんて無意味だし
アルゴリズムなんて無意味になったし
アカデミズムの代表的人物であるはずの学園長自ら這い回っているし
PTAも逃げ惑ってるし
無意味なんですから
意味がないものばっかりが生き生きしていましたから
意味なしパンジーが中庭に満開でしたけど
意味なしでした
吹き飛ばされてしまうから
体育で、僕達の行う体育中の競歩で、吹き飛ばされてしまうから
意味なしだったんです
僕は
なるべく端っこにいたんです
僕も
意味なしで良かったんです
最後まで
パンジーは踏み潰されていました
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