たくさんの独り言。/まーつん
わけでもない。
…雲は流れていて、いつも手が届かないところにいる。美しいものは、遠い所にいる時、一番美しく見えるみたいだ。水は手に掬い取ると色をなくすが、海に還すと、豊かな表情を取り戻す。
…君はグロテスクなまでに自分をさらけ出す。命は美しいが、命を宿す物体はいつも代償としての苦痛をその表情に滲ませる。周りの目に触れさせたがっているみたい。
…私はあなたであり、あなたは私であるという言葉は多分正しい。一つの全体の中の異なった二つの部分。お互いが同じである必要はないし、同じだったらおかしい。人の身体に全く同じ部品が二か所あるだろうか。多分ないと思う。
以下、たくさんの独り言
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)