将軍の爪/山崎 風雅
 
 将軍の爪が 長いから

 わたしは 四角い箱に納まっている


 そうそうたる夏の始まりに 不運なことが起きるのには
 きっと何か法則があるのだろう

 キツネがうどんに化けたところで
 無駄な抵抗だと言うことだ

 まがりなりにも 承知している

 誰も彼も 時の将軍には敵わないと言う法則ぐらいは
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