私は反対する/動坂昇
 
、憲法がシステムにNOと言うことを私たちに認めないなら、いつでも国家は私たちが人間として生きるための諸権利をたやすく損なえることになる。すなわち、人間性、言い換えれば人道が危機に陥るということだ。

 自民党の改憲案は、人間性、人道に対する挑戦だ。
 人文学(the Humanities)は、まさに人間性の探求にたずさわる学問として、いまこの危機に対して適切に応答しなければならない。
 詩は、人間の内部に秘められた認識力と想像力の限界を追求する芸術として、いまこの危機に向き合わなければならない。
 私はひとりの人文学徒として、ひとりの詩人として、またその前にひとりの人間として、この挑戦に対し強く抵抗する。
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