不毛/
百瀬朝子
衝突した
柔らかな盾をかかげ
武器は持たず
ありのままと少しの虚勢で
頭を下げるつもりだった
発展を願うべき未来に水をさし
粉砕された
キラキラは星になる
言われるがまま
こなしてきて
地面を平らにしたのに
砂利を敷けだの
山をつくれだの
やっぱり平らがよかっただの
途方に暮れる
線と線で星を繋ぎ
未来という名の星座をつくろう
あのとき決断した
もう一度、あと少し
を、繰り返しながら
願いはいまもひとつだけ
たったひとつだけ
どうしても叶わない
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