森に住む女の子/勇者
 
なたは楽しそうね。水の中で泳いでいるだけだもの。」
「そんなことはないさお嬢さん。僕は水の中でしか生きられないからね。土の上を歩ける君の足が羨ましいよ。」



「はあはあ。」
女の子がまた少し歩くと切株がありました。
「そこにいるのは切株さんじゃない。あなたは楽しそうね。ずっと同じ場所にいれば小鳥さんが遊んでくれるもの。」
「そんなことはないさお嬢さん。僕はもう切られてしまったからね。まだ大きくなれる君が羨ましいよ。」



「はあはあ。」
女の子がまた少し歩くとひらけたところに出ました。
そこは自分のお家でした。
「まだまだ私も捨てたもんじゃないわね。」






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