愛の数式 /
服部 剛
異国の日本で差別に苦しみ
生き延びようと闘った果てに
牢屋に入った外国の人
地上に出た新たな日々で
日本語学校に通い始め
ある日、掛け算の九九を覚えた
「3×8は
8+8+8で24…
さんぱ24…! 」
ひとつの数式が解けた時
彼の心に燻(くすぶ)る
殺意がすー…と消えたという
もしかしたら
数式というものには
愛の魔法が潜んでいる
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