虚無感。/元親 ミッド
虚無感の正体を、僕は知らない。
だから、考えるのをよして
｢普通の人｣を演じながら
目の前の単純作業に
逃げ込むように没頭するのだった。
考えるひまさえなければ
考えることもなくて
考えることもなければ
悩むこともない訳で。
だから虚無感の正体ってなんだ？って
考えずに済むだろうって算段だ。
途中までは、なんとか騙せていたんだよ。
だけど、弁解に弁解を重ねるうちに無理が出てきて
とうとう最近、考えるようになってしまった。
虚無感ってなんだ？
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