彼と彼女の日常/石田とわ
 
る。
手早く介護の買い物を済ませるとその足で電機屋へ向かった。

メモの最後には大きく「テレビ」と書かれていた。



「おかえりなさい」
       
車いすの彼が小さく見えた。
彼女は器用に車いすを押し、模様替えしたリビングへと向かう。
            
「どう?変わったでしょ」
ソファは部屋の隅に移動し、彼のためのベッドとその真向かいには
42型のテレビが置かれている。
            
「早速DVD借りてこないとね」 

こうして3人の生活がまたはじまった。

彼女は次の日から仕事に戻った。
介護時間を申請し、今までとは違った2時
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