彼と彼女の日常/石田とわ
 
ぶように。家で看とるのなら救急車は呼ばない事。
もし手遅れだった場合呼んでしまうと検死が必要になります。
大丈夫ですか?」


その時が迫っているのがわかった。
彼がいなくなる、その日がもうすぐ来るのだ。

そしてそれはあっけないほど早く来た。
先生が往診に来てから三日後。

その日は朝から具合が悪そうだった。
わたしは仕事が休めない彼女のかわりに、学校を休むことにした。

仕事へ行く彼女を見送ると、彼は少し眠るよと行って目を閉じた。
そのかたわらで本を読み、彼女を真似て寝顔を眺めてみる。

「もうすぐ帰ってくるかな」
時計を見るとまだ4時にもならない。
彼女
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