2013-3-31/南条悦子
 
たほうがいいよ。身の程を何時まで経っても知らないのだな。大バカもの。恥を知れ。君は「常識」というものを知らないのか。僕は命令されるがままにそうやって繰り返し繰り返し呪文を唱えるようにして額に刷り込ませて、そうすることで、けれど、というよりも、いやはや、もちろん、そうなるようになるのだけれど、頭に浮かぶ球面がとげとげしく血飛沫を上げるのだった。今もまさにその最中というわけ。そうだから僕は幾つもの文句を重ねて重ねて構築していって新しい凹凸を辺り一面に散蒔き通す。そうしてやってくるのは百万回死んでも手に入らなかった頭の塊であって、火の粉の舞い上がるのと大気の揺らめきである。昆虫が羽音を立てて飛び跳ねるこ
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