彼と彼女と綿ぼこり/石田とわ
 
女。
いつもはぐうたらな彼女が一番可愛く見えるときかもしれない。
          

「今日は寒いからお鍋にしたの」

ドライヤー片手に、時間がないからお鍋にする材料切っておけばいいよねと
言った夕方の彼女の姿が浮かび吹き出しそうになる。
           

「いいね」と目を細める彼。
ぴかぴかに磨きあげられたリビングは彼をより笑顔にするだろう。

          
彼女はやっぱり世界一のしあわせ者だ。
          
          



                 
         




 

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