真なる信/シホ.N
 


心身の底から
信じられるものを求めて
探しまわっても
見つからない

小さな懐疑が
意識の奥で
息をひそめて
笑っている

ひとつの真実らしきを
信じることで
ほかの真実らしきが
排除される

妄信の危うさを
警戒しつつ
心身ゆだねられる
ナニカを求める

彷徨のあげく
感じることは
唯一無二のシンは
おそらくない


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