圏外/北橋勇輝
 
届かないんだって知ったときは、怖かったよ。
それに、驚いたし。
僕自身もこれから何をしていいのか、分からなかった。
恥ずかしいね、自分のことを喋るのは。
けど、そういう時代、いつまでも続いていってほしいな。
結局、僕は君のことを詳しく知ることが出来なかった。

こんな自分が恥ずかしくもあり、
情けない、
それを愛してくれる人を見つけたい。

自分の声を自分で聴くのって、なんか、変。
僕って、こんな、声だったっけ。
君にはその声を聴いて、笑ってほしいな。
歩けない? なら、僕が迎えに行くよ。
直接、僕の声を聴かせてあげる。
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