小宇宙から流れくる/るるりら
という
プラナリアには 穴はひとつしかない
食べた口から 体に不要なものを吐き出すらしい
プラナリアには出口なんて 必要ない
元来た道を辿れば良いのだから
色あせない永遠の命 プラナリア
人も みみずさえ いきやすさを探して出口を探してばかりいるというのに
永遠の別名 プラナリア
土をほりおこしても 永遠は出てこない
空を仰いでも 永遠の清さはない
出口の必要のないプラナリア
時の中という 永遠ではない小宇宙
ひとつの命という 永遠ではない小宇宙
「プラナリア」と ちいさく つぶやけば
わたしに なにか尊い軸のようなものが ながれくる
黄砂にもゆるがない 力を
体の全部で 受け止める
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初出「あなたにパイを投げる人たち」の即興ゴルコンダ(仮)に
投稿させていただいたもの
タイトルは、aoba_3Kさんです。
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