詩とキチガイ。/千翔
私の父はある日
「お前の頭は大丈夫か?」と言いました。
私は
「別に普通だよ」と返しました。
詩に埋もれて生きている私を、父は心配してくれているのです。
私だってたまに自分がキチガイなのではないか、と思います。
でもそんな思いは学校へ行けばすぐに晴れます。私には友達が何人かいて、普通の女子高校生なのだと。
だから父が心配する理由なんかありません。
詩を書くことで、私はワタシでいれるのです。
詩を産み出すことでワタシは脱皮するのです。何度も何度でも。
ワタシはキチガイなんかじゃない。
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