最高の朝はほろ苦い/
石田とわ
夕べ見た理不尽な夢を
起きぬけのコーヒーに浮かべ
スプーンでぐるぐるかきまわす
寝起きの頭はぼさぼさで
好き勝手に跳ねまわる
そうじゃなくてもいつだって
きみの理不尽な笑顔に
振り回されているというのに
コーヒーを一口飲むと
それが正しいような気がしてしまう
理不尽で不自由な香りを漂わせ
ほろ苦い最高の朝が始まる
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