休日の過ごし方 /
服部 剛
無精者ゆえに
手の爪は時折切っても
足の爪はしばらくほったらかしで
気づくとひと月過ぎていた
風呂あがりの軟い爪を
ぱち、ぱち、と
広げた新聞紙に、落とす。
(これを12回で1年か…)
思いの外に時の流れは早そうなので
いつになくささっと身支度をした僕は
旅の本を鞄に入れて
今日最も行きたい場所を目指し
乗りこんだ車のキーを差して、廻した
戻る
編
削
Point
(4)