くさり/
春日野佐秀
滴り落ちる血は
私と水底をつなぐくさり
どす黒い血が
雫となっては広がり
水底へ積もってゆく
そのたびに私は
血にまみれながら
浄化されていくの
痛み 伴いながら
血の重さに
ふと気づく 命の重さ
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