「或る呼び出し」/
赤青黄
を
指がするすると巡る間に
どこかでだれかが
また蛇口を上に捻り水を飲む
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴ると同時に
男はまだ
自分が昼食を食べていないことに気付く
お腹が減っていることに
感動を覚える
男は
左手で髪の渦の中心をボリボリと掻きながら
自分の教室目掛けて走っていった
その後
すぐにチャイムが鳴り
一人の男子生徒が
先生に怒られたことは
いうまでもない
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