二0一二年九月のある日、早朝の都市間バスに乗って僕は・・・/Lucy
 
ないだろう

だけど当面
僕らは無事だ 少なくとも
このバスに乗っている間は

たぶん歴史に刻まれる
無惨な時代の一ページに
ブックマーカーのように挟まれ
僕らは信じられないくらい無頓着で
あり得ない程に呑気で

バスは走る
この降り続く雨の中
行き着く都市(まち)があるかのように
降り立つ場所が
朝日を避けてカーテンを閉め
まどろんでいる乗客たちを
どこかで待っているかのように・・・


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