落日/
オキ
暮れなずむ冬道を
人は家を目指して
せかせか歩む
一つ路地を曲がると
落日が
真っ赤な柿の実のように
目に飛び込んできた
夕日よ
こんなにも力を残していて
反抗の礫を
人にぶつけたいのなら
いっそのこと
その位置から
もう一度昇れ
そうして思う存分
寒空を焦がし
ぎらぎら照りつけ
人を寝かすな
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