父のブランコ/Lucy
 
に往復した

次に弟が乗った
弟はすぐに怖がって
こぶしを固めてロープにつかまり
首を縮めて
もういいー、もういいーと叫んだが
父は自分がいいと思うまで
押すのをやめようとしなかった

ブランコが頂天で一瞬止まって戻る時
弟の体は
空へ飛び出しそうに反り返った

そして私の番がきた
地面がはるか下を流れ
お尻が板から浮き上がり
耳元で風がうなりをあげると
私は 弟と同じように
もういいーもういいー
もうおりるーと叫んだ

けれど
まだまだと父はブランコを押し続けた
若かった父

私のブランコ
自分で漕いで
自分のリズムで
だんだん加速し

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