力の沈黙/
シホ.N
出ていく
要ラナイちからは入れない
いらないちから、イラナイチカラ、ミエナイチカラ
そしてスコーンと
群青の空間
いらないちから
抜けたら
なんのちからも持たない
身さえ立たない自分じしんだ
自身など無く茫として
月の夜のなか重く
したたるように横たわり
もはや
立つことはない
だろう
という事を知る
闇の無音の不触の空間
そぎおとされる感覚
金属質の
しんとしたそらに
ひびくひそやかな大音響
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