戯曲(習作)/星☆風馬
 
しょう」 
奈津 「わたし、令嬢じゃありません。それに、そんなに美しくもありません 
    送って下さらなくても結構です。自分で帰れます(振り切って去る)」 
父  「いや、実にきれいな娘だ。あんな子は見たことがない 
    慎ましやかで、おとなしやかで、しかもどこか〜〜〜 
    唇は赤いし、頬は桃色だ。目を伏せたときのあの様子 
    いやなんともいわれなかった。素っ気なくおれを撥ねつけたが 
    それがまたたまらないほどよかった」 
せむし登場 
父  「君、あの娘をなんとかしてくれ」 
せむし「へえ、どの娘で?」 
父  「今、向こうへ行った」 
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