詩と感傷について/まーつん
 
ですね。

 「感情の薄い詩なんて、冷めた料理みたいなもんだ」

 と、そういう人々に言ってやりたいわけなんですよ。どんなに腕のいいコックが作った料理でもね、冷めちまったら美味くないんですよ。体が温まらないわけですよ。デザートやサラダなら別にしてもね。

 太陽に向かって吠えても、いいと思うんですよ。明日に向かって撃っても、それは勝手ですよね。それを安易だと笑いたくはないわけですよ。それを平凡だと、使い古された型紙だと、お前のオリジナルはどこにあるんだと、見下すのは嫌なんですよ。同じ創作者同士として、リスペクト、というか、そういう心掛けが、それこそ品性としてね、問われているというかね。
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